青葉区を代表する伝統芸能に江戸時代から伝わる牛込の獅子舞と鉄(くろがね)の古典獅子舞があります。どちらも「一人立ち三頭獅子舞」と呼ばれる系譜に属するもので、一人ずつ獅子頭をかぶり、三匹の獅子が囃子に合わせて舞います。いずれも県の無形民俗文化財に指定されています。牛込の獅子舞は毎年10月上旬の土日に、あざみ野の神明社と新石川の驚(おどろき)神社に奉納されます。鉄の古典獅子舞は、原則として2年に1度、鉄神社(鉄町)の秋の祭礼に奉納されています。
牛込獅子保存会発足二十五年を記念して、平成9年(1977)に刊行。獅子舞の沿革や研究史、衣装と道具、所作、獅子舞に携わった人の思い出などを紹介。また、笛の吹き方、唄の唄い方も付記され、記載内容が充実している。
2009年に山内図書館で行われた「地域の文化財 牛込の獅子舞」親子講演会をもとにまとめたもの。獅子舞の歴史、衣装や小道具、獅子や万灯持ちなどの持ち物や役割の解説のほか、神明社・驚神社に舞を奉納する様子がカラー写真で紹介されている。
鉄で獅子舞に携わってきた志村氏と鈴木氏がまとめたもの。獅子舞の由緒や獅子頭の特徴、舞の形態等について触れられる。獅子舞唄の歌詞の記載もあり。写真や図版資料はない。
鉄の獅子舞の沿革のほか、獅子頭および獅子舞の特徴、獅子舞の構成、獅子舞に使用する諸道具、衣装、獅子舞の記録の記述あり。鉄古典獅子舞の舞唄の歌詞や楽譜も掲載されている。
横浜市に伝わる民俗芸能が、祈年(としごい)、夏祭、神楽、念仏芸、獅子舞・祭囃子、古民謡に分けられ、紹介される。牛込の獅子舞についての記述あり。獅子舞の沿革、特徴、構成、歌詞について触れられている。
神奈川県立歴史博物館で開催された展覧会の図録。県下に伝わる三匹獅子舞について獅子頭を中心に紹介。牛込と鉄の獅子舞の獅子頭もカラー写真で掲載され、特徴についての記述あり。県下の三匹獅子舞の分布図あり。
著者が県下に伝わる10の獅子舞を取材し、まとめた写真集。牛込と鉄の獅子舞も紹介されている。祭りの日の様子や練習風景などが収められ、獅子舞が奉納される場所、日時、由来、特徴、歌詞などの記述あり。
県下の祭りと芸能を春祭、夏祭、風流(ふりゅう)、神楽、獅子舞、念仏芸に分けて紹介。獅子舞の項目の中に、牛込の獅子舞について、由来、構成の簡明な記述あり。巻末には「かながわの民俗芸能50選」と「かながわの祭ごよみ」の付記あり。
県下を6ブロックに分け、その地域に伝わる民俗芸能を紹介。祈年(としごい)や夏祭(疫神祭・盆行事)、神楽、獅子舞、風流(ふりゅう)、古典芸能などが解説される。牛込の獅子舞の由来、構成についての記述あり。巻末には県下の民謡を付記。
県下の神社の祭礼を中心に解説した事典。163の祭りについて解説。開催される場所、日時、由来、習俗などが記載されている。巻末には神社祭事暦の付記あり。
青葉区内所在の国・県・市 指定の文化財の一覧を記載。各指定文化財の特色の説明と指定日の記載あり。また、それぞれの解説には参考文献が付記されている。