江戸時代、大山街道(矢倉沢往還)は、大山詣への往復や街道沿いの特産物を江戸へ運ぶ物流の道として多くに人々に利用されていました。青葉区内には「荏田宿」という宿場があり、江戸から出発して1日目に宿をとったところと言われています。荏田には、常夜燈、庚申塔などの史跡も残っていて当時を偲ぶことができます。
大山街道が記されている資料
「新編武蔵風土記稿 [第3期] 第4巻」
蘆田伊人/編
雄山閣 1970年 【書誌番号】 3-0190455360
p251荏田村の項目に「往還の左右へ軒をつらぬるものは二十四軒なり」と記載あり。また、p267市ヶ尾村の項目に「村内一條の道あり、相州矢倉澤へ通ふ道なり」と
記されている。
「相模大山街道」
大山阿夫利神社/編
大山阿夫利神社 1987年 【書誌番号】3-0190548851
記録された資料を元に書かれた大山街道に関する論文を1冊にまとめたもの。p146に荏田宿の大山道標の記載あり。「馬日松講中」とあり、馬が道中に重要度をもっていたと記されている。
「横浜の古道」
横浜市教育委員会文化財課/編
横浜市教育委員会文化財課 1996年 【書誌番号】3-0193042797
横浜の古道 1996年 【書誌番号】3-0193042797
横浜の古道資料編 1989年 【書誌番号】3-0190469008
横浜市の古道について概説と地図を掲載。p4~5に矢倉沢往還の見出しで概説あり。実際に歩いて文章をまとめている。
「青葉の村々と矢倉沢往還 江戸時代のよこはま」
横浜市歴史博物館/編
横浜市歴史博物館 2008年 【書誌番号】3-0208016250
横浜市歴史博物館企画展の際の図録。矢倉沢往還の古地図と関連図が収録されている。
「大山道今昔 渡辺崋山の「游相日記」から」
金子勤/著
神奈川新聞社 1985年(絶版) 【書誌番号】3-0190187527
渡辺崋山は大山街道を旅したときのことを「遊相日記」として残している。本書は、この日記を基に幕末当時の大山道沿道の風景と人物を再現している。
「渡辺崋山 優しい旅びと」
芳賀徹/著
朝日新聞社 1986年 【書誌番号】3-0190216079
渡辺崋山について崋山が残した紀行文を軸に書いた本。渡辺崋山は大山街道の旅の様子を「遊相日記」に記しており、日記には荏田に泊まったときのことがくわしく書かれている。
「歴史の舞台を歩く 横浜・緑区」
相沢雅雄/著
昭和書院 1991年 【書誌番号】3-0190410304
「大山道の宿場―荏田宿」の項目に大山道および荏田宿についてまとめられている。
「都筑文化 4」
緑区郷土史研究会/編
緑区郷土史研究会 1984年 【書誌番号】3-0190465371
この号には荏田宿に関する文献[荏田宿 横溝潔/著]が収載されている。
「高津郷土史料集 第13篇 写真で読む今昔・矢倉沢往還-大山道-(そのニ)」
川崎市立高津図書館
川崎市立高津図書館 1990年 【書誌番号】3-0190437529
1969年の矢倉沢往還の写真等の記録と1989年の往還風景を比較し、その変化をみている。荏田宿についても、対象の20年の間に大きく変化していることがわかる。
「訪ねて楽しい大山街道」
川崎市大山街道ふるさと館/編
川崎市生涯学習財団 2012年 【書誌番号】3-0212054427
大山道ウォーキングのガイドブック。沿道の見どころが写真入りで掲載されている。p23~26が青葉区内
の大山街道マップ。