学校図書館の書架整理 基本の‘き’)

「学校図書館の書架整理ってどうやるといいの?」と、はじめは誰でもとまどうと思います。
でも、大丈夫です。本をよく観察し、本の分類やならべ方のルールの基本を知ると活動がグーンと楽しくレベルアップします。

本の各部分には名前があります。

知っておくと修理を依頼する際など便利です。

学校図書館の本を見てみましょう!本には、いろいろなラベルが貼られています。

学校図書館の本には、公共図書館と同じようにいくつかラベルが貼られていたり、コーティングフィルムがかけられています(写真右)。

1.バーコードラベル

学校で購入した本には、学校名と番号が書かれたバーコードのラベルが貼られています(写真左)。この番号(一般的には9桁の番号)は、それぞれの学校の蔵書番号です。学校図書館システムの電算化が始まっている学校では、この蔵書番号で本が登録されています。

2.「請求記号ラベル」又は「所在記号ラベル」

右の写真のようなラベルが、どの本にも貼られています。これは、本の所在を表す大切なラベルで、「請求記号ラベル」などと呼ばれています。請求記号ラベルは、写真のように3段になったものが一般的のようです。本の所在はラベル上段の番号で表示されていますが、これは「日本十進分類法(NDC)」という本の分類法で決められた数字で、分類番号と呼ばれています。分類番号によってラベルの枠が色分けされている場合もあります(コラム参照)。

<請求記号ラベルの見方>

段目には、NDCの「分類番号」が記載されています。左のラベルの「913」の読み方は、「きゅう・いち・さん」と読みます。1ケタ目、2ケタ目、3ケタ目の数字にそれぞれ意味があるからです。1ケタ目の「9」は、文学を表します。2ケタ目の「1」は、文学が書かれた言語(1は日本語)を表します。3ケタ目の「3」は、文学のジャンル(3は物語)を表します。「913」のラベルのついた本は、すべて日本の物語の本ということがわかります。

段目には、「図書記号」が記載されています。図書記号とは、その本の著者名を表す記号で、基本的には著者の名字の頭文字が記載されます。

段目には、「巻冊記号」が記載されています。シリーズの番号や「上巻、中巻、下巻」などが「1、2、3」のように数字で記載されています。

日本十進分類法とは

学校図書館の本は、公共図書館と同じように「日本十進分類法(NDC)」という本の分類法に基づいて分類されています。全ての本を内容によって1類から9類までに分類し、どれにも当てはまらないものを0類(総記)として全部で10のグループに分け、さらにそれぞれのグループを10に分けて、細分化しています。


日本十進分類表(NDC)の例

どこまで細かく分類してラベルに表記するのかは、学校図書館によって違いがあります。
中学校では、3桁分類が多いようです。小学校では、2桁分類が基本のようですが、本の冊数や内容によって、部分的に3桁分類を活用しているようです。

参考 横浜市立図書館の児童コーナーの本の分類表

3.その他のラベル・別置ラベル

「請求記号ラベル」の他にも、請求記号ラベルの上や下にラベルが貼られている本があります。
◆「館内」又は「禁帯出」ラベル:貸出用ではなく館内閲覧用の本に貼られています。
◆「郷土の本」、「大型本」、「戦争と平和」、「文庫本」、「まんが」などの別置ラベル:これらのラベルが貼られている本は、それぞれのテーマの場所にまとめて置かれています。その中で分類番号順に並べられています。

さあ、書架整理を始めましょう!

知っておきたい配架のルール:
配架とは、本を書架に収める作業のことです。図書館の本は、請求記号ラベルのNDCの番号順に、または、別置シールに従って並べられます。書架の配列のルールは、左から右(時計回り)で並べることになっています。それぞれの書架では、本は、左から右、上から下に並べる決まりがあります(写真右)。

1.書架整理とは?

書架整理は、図書館作業の基本で日常的に必要な作業です。図書館では、「本がいつも定位置に並べられている」事が大前提です。常に整理されていれば本探しは簡単ですが、本が定位置に並べられていないと本を探し出すことは困難だからです。常に本が探しやすい状態を維持するために行うのが、書架整理です。

2.書架整理の手順

学校図書館の書架整理をする時には、何人で作業するかによって、書架整理に当てる時間も変わってきますが、定期的に入る場合は、15分~20分を目安にするとよいでしょう。

①本の乱れを整える

まず、0類の棚から順に、倒れている本を立てたり、本を書棚の手前に揃えながら本の乱れを整えていきます。同時に、背ラベルの番号がその書架の番号と違っている本は抜き出して、まとめておきます(棚違いの本を正しい棚に戻すのは最後にまとめて行います)。

②バランスよく並べる

一通りきれいになったら、もう少し丁寧に整理していきます。

  1. 0類~8類の本は、請求ラベルの上段の分類番号順に並べます。必ずしも2段目の図書記号順に並べる必要はないので、シリーズや本の大きさでまとめるとより見やすくなります。
  2. 9類の文学の本は、著者の名前順に並べられているので、請求記号ラベル2段目の図書記号を見ながら順に並べるようにします。同じタイトルの本は揃えて、余裕があれば、さらに同じ著者の作品をまとめるとより探しやすくなります。
  3. 大きな本はなるべく下の棚に、小さな本は上の棚に置くなど、全体のバランスを見ながら、調整していきます。
  4. 書架には本を無理に詰め込まず、なるべく棚毎に数冊分の余裕を持たせます。

3.書架整理の効果

①常に本が正しい位置に置かれ、書架が見やすく維持されていると、本の利用が伸びます。
②分類順配架が維持されていると、同じ内容の本がいつも同じ場所にまとまっているので目当ての本が探しやすくなります。
③書架整理に定期的に入っていると、自校の蔵書内容が把握できるようになります。
 どこにどんな本があり、どんな本が人気があるか、どんな本が足りないのかなどが自然にわかってきます。

書架整理に慣れたらやってみましょう!

1.「背当て」の活用

本を棚の手前に揃えて並べる時、奥行きの深い棚には「背当て」を作ると本が奥に入りにくくなります。発泡スチロールや牛乳パック、空き箱を利用して背当てを作っている学校もあります。ただ、本の大きさがまちまちな場合には、かえって一部の本が本棚の前に飛び出してしまうこともあるので、本と棚の状況をみながら判断します。

2.面出しで書架にアクセントを

本棚に空いたスペースがある時は、ブックスタンドに本の表紙が見えるように立てて置くと空間を興味深く演出できます。

3.日焼けした背文字を補修

書架整理をしていると、背表紙のタイトルが日焼けして読めなくなっている本に気付きます。タイトルが読めないと本が見つけられませんし、書架全体が古ぼけて見えます。テプラやパソコンで背文字を作って貼り直すと本がよみがえります。同時に請求記号ラベルも作りなおして貼ると良いでしょう。

4.本を利用する時のマナー

図書館の利用者(児童・生徒・先生)みんなで本を大事にするマナーを共有しましょう。
①棚から出す時は、本のまん中を持ちましょう。
②本の修理にセロテープはぜったい使わないでください。セロテープは時間がたつと変色して本を痛めてしまいます。